我が国では、人口減少による水需要の減少とこれに伴う給水収益の悪化、高度経済成長期に整備された多くの管路や施設の老朽化対策及び水道に携わる職員数の減少から維持管理を効率的に対応し、さらに近年頻発する自然災害への対応も求められる状況にあります。
このような状況下でも持続的に水道サービスの維持向上を目指して、必要なサービスを行うための水道基盤の強化を目指した管路網内の管理手法や、情報の活用方法を明らかにすることを目的として研究を行ないました。

令和2年度～令和4年度

水道事業に携わる職員の減少する中、職員1人が受け持つ水道管路は増えています。本研究では水道事業体が現状負担に感じている維持管理業務をアンケート調査を実施し、事業体が行う負担軽減策を整理しました。さらに、維持管理を容易に行える適正な管路への再構築プロセスについて検討を行いました。

平成30年の水道法改正によって水道施設台帳の整備が義務化されたことを踏まえ、台帳整備情報を活かした予防保全および管路更新の推進につながる研究をしました。
また、近年増えつつある自然災害（地震、風水害）に対し、早期復旧体制の強化の観点から災害対策に必要な準備項目や全国の水道事業体が取組む災害対策に関して検討しました。