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マニュアル作成手引き

利用者対応

利用者からの問合せ、苦情、通報等については、適切な対応を行い利用者の理解を得る必要がある。また、修繕工事等を実施する場合は、事前に工事の内容、給水制限等について利用者に適切な広報活動を行うとともに、利用者からの苦情や通報にも迅速に対応する必要がある。

(1)対応手順

① 問合せ等への対応手順

作業手順

・問合せ
・苦情
・通報

・利用者情報の確認と記録
・問合せ等の内容の確認と記録

・受付部署で対応できない内容は、関連する他部署へ連絡

・現地調査等を実施し、状況を確認
・過去の事例等を参考に対応
・必要に応じ修繕工事等を実施

・問合せ・苦情に対する説明
・通報に対する対応結果の報告

・対応状況の記録と保存

② 工事広報の実施手順

作業手順

・断水・減水・濁水の有無の確認
・交通規制の必要性の確認

・広報ビラの配布
・広報車、戸別訪問による広報

・①の手順にて対応
・工事業者への指導の実施

(2)実施方法

1)対象および種類

・利用者からの問合せ、苦情、通報等(以下、問合せ等という)への対応
・工事に関する広報の実施

2)利用者からの問合せ等の対応

利用者から口頭(直接訪問)、電話、メール、インターネット、文書等で寄せられた問合せ等は、受付部署が受付け、以下の対応を行う。
① 問合せ等の内容を漏水、水質・水圧、工事、料金等に分類し、対応部署を決定する。
② 対応状況は、問合せ等受付表に記録し、保存する。(資料1参照)。

3)工事広報の実施

① 工事の実施に当たり、利用者に広報ビラ等により広報する。緊急の場合は、広報車や戸別訪問による広報を行う。
② 工事に関連する問合せ等については、(2)に従い適切に対応を行う。
③ 工事業者に対しても、利用者の立場に立った対応を行うよう指導する。

4)記録の保管・蓄積

① 問合せ等の内容は、問合せ等受付表を保管するとともに、問合せ等管理表を作成し、対応状況が把握できるようにする。(資料1参照)
② 漏水や水質・水圧等の管路に関する苦情情報は、マッピングシステムに登録する。
③ 受付表や管理表は、問合せ時に参照可能な形で電子化を行い情報の共有化を図る。

(3)情報の活用

問合せ等の対応や工事広報資料等を記録として残すことにより、利用者対応の改善に活用できる。また、漏水や水質・水圧等の苦情情報等は、更新の優先順位の判断材料とすることができる。
利用者対応の結果得られる情報の活用方法を表4.5.1に示す。

表4.5.1  利用者対応の情報活用方法
目的 必要な情報 方法
利用者対応の見直し

・問合せ内容

・苦情内容

・通報内容

・問合せ等の情報を蓄積し、対応時に参照することで、より迅速で適切な対応が可能になる。

・情報を整理したQ&A集を作成し、研修等で活用することで、技術継承が可能になる。

広報内容及び方法の見直し

・広報ビラ等広報資料

・問合せ等の内容

・問合せ等の情報を蓄積し、工事時の広報内容及び方法について見直しを行うことで、より適切な広報活動を行うことが可能になる。

図面及び台帳の情報の更新

・漏水通報

・水質・水圧等の苦情

漏水情報や苦情情報としてマッピングシステムに登録する。

更新計画策定の基礎情報

・苦情内容

・通報内容

管路に関する情報は、管路更新計画策定時の更新優先順位の判断や水道施設機能診断に用いることができる。

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