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水道施設機能診断マニュアル

健康リスク低減のための新たな浄水プロセス及び管路更新手法の開発に関する研究

研究背景

我が国の上水道は、1960年代から1970年代にかけて、急速な普及が進み、これに伴って集中的な施設整備が進められてきました。このときに建設された数多くの水道施設は経年劣化が進行し、機能改善や更新等を実施すべき時期を迎えております。しかしながら、需要水量の減少による料金収入の減少などによる水道財政の厳しい状況を反映して施設の更新計画・事業は十分な程度に進められているとは言いがたい状況にあります。限られた財源のもとで、計画的かつ適正な方法で効率的に更新等を実施するためには、既存水道施設の機能を的確に把握し、改善・更新の優先順位付けを行うことが必要不可欠です。
このような課題を踏まえ、「水道施設機能診断マニュアル」を作成しました。この「水道施設機能診断マニュアル」は、平成20年度から22年度の3か年にわたって実施した厚生労働科学研究費補助金による「健康リスク低減のための新たな浄水プロセス及び管路更新手法の開発に関する研究」の一環として行われた「基幹水道施設の機能診断手法の検討」の成果の一部として刊行されたものです。
  

研究期間

平成20年度~平成22年度の3か年
  

マニュアルの内容

マニュアルの作成目的

マニュアルは、水道事業体が「自ら水道施設の機能を診断し改善の方向を判定する」ために、
(1)既存の施設又は設備・管路の機能の評価及び診断
(2)機能劣化した施設又は整備・管路の改善構想の策定
について具体的な対応手順と内容を示したもので、更新等の機能改善の円滑な推進に役立てることを目的に作成したものです。
  

パソコンによる評価点自動計算

マニュアルに示す評価手法を基に、パソコン表計算ソフトによって評価点などを自動計算する「これは楽々、機能診断」(評価点自動計算システム=水道施設機能診断のための計算ソフト)を開発しました。このシステムは、必要なデータを入力又は設問に対する回答を選択すると、機能評価点や改善必要度などの判定点が自動計算され、容易に判定点が求められるので、水道施設の機能評価・診断に当たっては、この計算システムの利用がお勧めです。
  

マニュアル及び機能診断の特徴

マニュアルの作成に当たって重視する点は、以下のとおり
(1)特別高度な技術を必要とせず、水道事業体の職員自身が実施できること
(2)水道事業体内はもとより需要者や議会など事業体外の理解を得るため、客観的、合理的な評価が可能であること
(3)水道事業体の施設管理に関する基本的な考え方、及び施設等の性能基準を尊重した評価が可能なこと
(4)各施設等の現況、経営環境を反映して、継続的な機能向上を誘導できること
(5)シビルミニマムの形成に有効で、最適な改善方針を選択可能なこと
  

研究成果の紹介

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No.2011-02  水道施設機能診断マニュアル(CD-ROM版)
頒布価格(送料共) センター会員1,400円 非会員2,300円

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