実証研究成果確認登録一覧
公募型実証研究支援事業(A-IDEA)
公募型実証研究支援事業とは、水道事業が抱える課題の解決につながる新技術の開発に取り組む企業に対し、実証研究を支援する事業です。公募型実証研究支援事業により実施した実証研究の実施状況又は成果は、実証研究報告書及びその他必要な書類等に基づき委員会が確認し、水道技術研究センターが実証研究成果確認書を交付します。
実証研究成果確認登録簿
No. | 依頼者 | 成果確認登録番号 | 確認年月日 |
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実証研究の名称 | 備考 (確認条件等) |
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実証研究の成果(概要) | |||
1 | 住友重機械エンバイロメント株式会社 | 実成確第10001号 | 平成31年3月25日 |
自動水質測定装置運用箇所における管理排水の自動制御による配水管網内水質管理効率化実証研究 | 詳細は こちら | ||
(1)本装置の信頼性 本装置が実フィールドにおいて1年間設計どおりに作動することを確認した。
(2)本装置の有効性① 自動管理排水起動/停止 ② 管理排水流量 ③ フェイルセーフ動作 ④ 耐候性 本装置が通常の水道事業体の水質管理業務中で運用可能なことを確認した。
(3)その他① 本研究期間を通じての遊離残留塩素濃度0.1mg/l以上の確保(外部要因によると判断される場合などを除く) フィールド提供事業体から要望のあった2項目について検証した。
① 自動管理排水実施時の騒音の検証と、騒音防止対策の有効性の確認 ② 自動管理排水開始後の遊離残留塩素濃度降下現象の検証と、試験運用期間の必要性の確認 |
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2 | 株式会社ヤマト | 実成確第10002号 | 平成31年3月25日 |
配水管網内残塩濃度の安定化を目的とした浄水残塩濃度管理方法 | 詳細は こちら | ||
実フィールドにおいて実証研究を行った結果、次の項目を確認した。 (1)残塩濃度の安定化 浄水場の前次亜・後次亜プロセスを対象に、フィードバック制御導入手順としてステップ応答からプロセスのモデリング、調節計パラメータ決定方法を提案し、浄水場で実証した結果、以下の2項目について確認した。
(2)残塩濃度の平準化① フィードバック制御の導入により、従来方式(ON-OFF制御)より目標値追随性が改善され、残塩濃度管理が容易になった。 ② 原水変動にも対応し、従来方式よりも浄水残塩濃度低下を抑制できた。 送配水系統に対して適切な追加塩素導入地点の選定手法を提案し、浄水場からの遅れ時間を基に評価関数より選定した配水池に追加塩素を導入した結果、以下の2項目について確認した。
① 追加塩素の導入により各観測点での残塩濃度差が減少し、送配水系統内の残塩濃度を平準化できた。 ② 送配水系統に対して残塩濃度減少傾向を定量的に評価し、通年での末端残塩濃度や追加塩素の管理予測が可能となった。 |
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3 | 東芝インフラシステムズ株式会社 | 実成確第10003号 | 令和3年3月22日 |
画像処理型凝集センサによる凝集剤注入制御システムの開発に関する実証研究 | 詳細は こちら | ||
原水の水質変動や凝集剤の過不足に伴う凝集状態の変化をリアルタイムで定量化(可視化)できる画像処理型凝集センサの評価と、本センサを適用した凝集剤注入制御システムの有効性を実原水において検証した。 (1)連続計測の長期的な確認 (2)凝集剤注入率調整の自動化と処理水質の安定性の確認 (3)高濁度原水に対する適用性の確認 |
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4 | メタウォーター株式会社 | 実成確第10004号 | 令和3年9月17日 |
密閉式旋回流混和除濁装置による高濁原水の濁質負荷低減に関する研究 | 詳細は こちら | ||
本装置は、旋回流によって凝集-混和を行い、フロックを沈降させることで、高濁原水の濁質を除去し、濁度を低下させる省エネルギー型の除濁装置であり、実フィールドでの実証実験およびラボ実験を通して、次の事項を確認した。 (1)通常時における長期的な運転性 (2)高濁時における除濁性能 (3)装置設計の指針となる諸条件範囲 |
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5 | 東芝インフラシステムズ株式会社 | 実成確第10005号 | 令和5年3月17日 |
AIを活用した最適化技術(塩素注入の最適化)の開発に関する実証研究 | 詳細は こちら | ||
処理水質の管理値を担保した上で運用にかかる薬品コストを最小にする最適化技術に関し、塩素注入を対象として実フィールドで実証を行い、実原水における有効性を確認した。この技術を用いることにより、より高精度な塩素注入制御が可能となる。 (1)原水水質、日射量等による塩素消費モデルの検証 (2)AIによるソフトセンシングモデルの検証 (3)塩素注入量予測および塩素注入最適値演算手法の有効性評価 |
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6 | 前澤工業株式会社 | 実成確第10006号 | 令和6年3月21日 |
ディープラーニングを活用した自律型浄水支援システムの開発 | 詳細は こちら | ||
技術系の人材不足を補い、また、浄水プロセスにおける意思決定を支援するためのシステム開発を目的とし、2つのテーマに関し、実フィールドで実証を行い、実原水における有効性を検証した。 (1)「ビッグデータを活用した原水水質の予測」では、浄水場に蓄積した原水水質等のビッグデータを活用し、数時間後のかび臭濃度を予測した。 (2)「画像解析を用いた凝集判定手法の研究」では、緩速撹拌直後の凝集フロックの画像データから凝集の良否を判定した。 |